瀬戸国際セラミック&ガラスアート交流プログラム2022-2023招聘作家作品展
愛知県瀬戸市は、千年以上の歴史を誇る「せともの」で有名なやきもののまちです。瀬戸とその周辺地域では、良質な土が採れることなどから、現在に至るまでの窯業の発展を可能にしてきました。市内の中心部にある採土場からは、やきものの原料となる蛙目粘土や木節粘土、ガラスの原料である珪砂等が産出されます。また、多くの陶芸家が市内を拠点に活躍し、近隣にはガラスの教育機関があるなど、瀬戸は陶芸やガラス作品の制作に大変適したまちといえます。このような背景に加え、さらなる工芸文化の展開を目指し、2000年から陶芸・ガラス分野に特化したアーティスト・イン・レジデンスを開催してきました。
今年度は、10月~12月の期間に、スペインから陶芸作家のセシル・リバス氏、日本からは福岡県在住の陶芸作家黒木由美氏を招聘しました。
リバス氏は、「触れることで音の鳴る作品」をテーマに制作しました。瀬戸滞在中に、瀬戸のまちが自分のホームタウンのように感じたという経験が、作品に込められているといいます。作品に優しく触れることで鳴る音はとても繊細で柔らかく、心地よく響きます。
黒木氏は、釉薬による造形表現を追求した作品制作を試みました。焼成することで発泡する釉薬の試験を繰り返し、今回170を超えるテストピースを制作しています。窯の中で生み出された様々なフォルムは、いきもののようにうごめき、今にも動き出しそうに見えます。また、瀬戸の土にも魅了され、それを活かした作品づくりにも挑戦しました。
(〒489-0897 愛知県瀬戸市東茨町36番地の11)
協賛:せとしんリース株式会社、せとしん信用保証株式会社
後援: スペイン大使館 Embajada de España
TEL 0561-84-1093
http://www.seto-cul.jp/program.html