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アーカイヴ 2006-2007 >> PartT ウィム・カウス

Wim CAUS (オランダ)
ウィム・カウス
滞在期間:2006年10月17日〜11月18日
多国籍な文化が交差するオランダを拠点に活躍し、学校では造形美術を教えている。鋳込の小さなユリを組み合わせて人の顔を構成する連作は「マドンナリリー」というタイトルで発表されている。
▽画像をクリックすると瀬戸で制作した他の作品をご覧頂けます▽
Small House Statue
小さな家
経歴
1955年生まれ
 
1977-82年 マーストリヒト市立応用美術大学(オランダ)
1983年 国立ファインアートアカデミー(ゲント、ベルギー)
展覧会歴
1992年 Central Beheer社記念展覧会(アプレドーン、オランダ)
1993年 オランダ大使館エラスマスハウス(ジャカルタ、インドネシア) 
人類学博物館(ネーミーヒェン、オランダ)
1995年 モダンアート&陶芸美術館(ジャカルタ、インドネシア)
1998年 ヘットドメイン市立美術館(シッタード、オランダ)
1999年 ヴィレイン8世城(マスメヘレン、ベルギー)
ベラミー美術館(フィリシゲン、オランダ)
2000年 サラウノギャラリー(ローマ、イタリア)
2001年 ヒューンアートギャラリー(ローマ、イタリア)
2002年 聖シシリア音楽大学(ローマ、イタリア)
2003年 プリンセホフ美術館(デルフト、オランダ)
DSM社(シッタード、オランダ)
2004年 マッシモヴィラ、オランダ国立科学研究所(ローマ、イタリア)
2004-05年 ユトレヒト大学美術館
2005年 ロアモンド市立美術館(ロアモンド、オランダ)
作者のことば
私が抱くイメージの源は、多種多様な文化とその伝統によるものであり、私自身のバックグラウンドからきています。私は、西洋文化の中で、東南アジア出身の両親の手によって育てられました。2つの異文化の中で成長していったのです。
ある意味、私は、自分の内面へとつながる過程に合致する要素や、自分のアイデンティティーや自分とは何かについて模索しているとも言えます。異なる文化がひとつになり、共存することで、より豊かな文化へと変化していきます。

私は、自分の作品は、観察されたものと感情とが相互に作用したものとみています。感情は、外界とは相反するものですが、制作過程において一役買っています。特定の瞬間に思考の骨組みが、前からあった思考と一つになり、次の段階への明確なものへと変化します。

この相互作用の結果、独自のストーリーが生まれます。ありふれた日常の現実とロマンティックな現実とが一緒になり私の世界観を彩ります。こうして外の世界は私の内なる世界へと転換されていきます。結果、この作用に感情的に近づくことができ、芸術的なものとして扱うことができるようになります。

こうした考えは、旅行や幾多のプロジェクトの経験を通して育んできました。文化的表現の混じったもの、特に伝統的な陶芸、工芸文化と建築は、私がアートをするうえで欠かせない確かな要素です。

私の作品によくみられる特徴を通して、これらの分野の限界と技術的な可能性について探索していきます。さまざまなセラミック関連の会社での勤務を経ることで、再生産技術の経験を積むことができました。自分の居住地域だけでなく外の地域でも勤務しました。

私のアーティストとしての仕事(作品)は、前述したものへのリアクションです。私はアートとクラフトの間を明確にしたり、探ったりしながら像やインスタレーション作品を制作しています。

私は、色々な形や形の要素を利用しています。それらを繰り返しの多い構成のうちの構造的な要素と位置づけ、もともとの機能的な用途とは切り離して考えます。このようにして、物事の色々な見方を呼び起こしているのです。各々の要素をばらばらにしてみるということとは違います。反復は、この意義と重要性をもって、一方でより大きな距離となり、またその一方でアート全体へのアプローチを挟めるものとなります。

ウィム・カウス




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〒489-0884 瀬戸市西茨町113−3
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E-mail: seto.artistinresidence@gmail.com
http://www.seto-cul.jp/

【工房】瀬戸市新世紀工芸館
〒489-0815 瀬戸市南仲之切町81−2
TEL:0561-97-1001 FAX:0561-97-1005 
E-mail: sinseiki@gctv.ne.jp
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