瀬戸染付工芸館 企画展 「瀬戸の染付-飯碗-」
私たちは普段ご飯を盛る器を“ご飯茶碗”“お茶碗”などと言っています。
それは茶碗が以前お茶を飲むための器だったことからの名残です。
奈良時代から平安時代にお茶とともに中国から茶道具が伝わり、磁器製の茶碗も日本にやってきました。当時日本では磁器製品は製造できなかったため、たくさん輸入していました。磁器製品は茶碗のほか、花瓶、皿、鉢など、さまざまな磁器が中国から日本にやってきて、その中でも多かったのが茶碗で、しだいに磁器全般のことを〈茶碗〉と呼ぶようになりました。
そして、お茶を飲むための茶碗を“抹茶茶碗”、ご飯用の口の広い茶碗を“ご飯茶碗”というように区別し、主食であるお米を盛るための“ご飯茶碗”は使用頻度が高いことから、単純に“お茶碗”と呼ばれるようになったのです。
この企画展はお茶をいただく煎茶茶碗やお抹茶茶碗から始まり、世に浸透するようになった磁器製の染付の飯碗を中心に外食の始まりを加えご紹介していきたいと思います。
3月22日(水)は閉館
瀬戸市西郷町98