公益財団法人瀬戸市文化振興財団では、企画展『瀬戸窯の復興－黎明期の江戸時代窯業－』を本年９月１５日から愛知県陶磁美術館　本館１階ギャラリーにて開催いたします。
　本年度から当財団では、江戸時代の瀬戸窯について考える新たな３か年計画がスタートします。その初回にあたる本年度は、政治・経済の転換期であった江戸時代初期の瀬戸窯と美濃窯の様相について考えます。織豊期（16世紀第４四半期頃）に多くの陶工が美濃窯へ移住し生産が途絶えてしまった瀬戸窯は、江戸時代初期に尾張藩が陶工達を召還することによって復興し、その後の発展の礎が築かれます。今回の展示では、その復興の歩みを考古資料から検証することを主題とし、当該期における流通状況についても各地の遺跡出土資料に基づいて概観していきます。