陶祖800年祭記念・瀬戸市美術館特別展
「美術工芸の明日を担う20人展-今瀬戸にKOUGEI力が結集!-」
日本の工芸品は、特に明治時代、欧米における熱狂的な日本ブームにのって、海外に大量に輸出されました。明治政府は、殖産興業及び外貨獲得という目的から、この動向を支持し、工芸を重要な輸出品目と位置付け、工芸品制作を奨励しました。こうして、技巧を凝らした、類い稀な作品群が次々と生み出され、世界に冠たる日本近代工芸発展の基盤が形成されることとなります。その後、その技を受け継ぎながらも、工芸品制作の中に自分の個性を見出そうとする作家たちの登場や、美術工芸団体の設立などにより、日本の工芸は、伝統と創造性が融合されていき、まさに現在、それらが昇華した姿として「日本の工芸=KOUGEI」として確立されています。
平成24年に株式会社里文出版から出版された『美術工芸の明日を担う20人』(井谷善惠著)では、昭和20年以降生まれの伝統工芸系10人、日展系10人が紹介されています。
本展は、この日本の美術工芸界の将来を担う工芸作家20人の作品を一堂に展示することで、金工・陶芸・染織・ガラス・木工芸・竹芸・切金砂子・人形・漆芸といった日本の工芸技術の高さに触れていただきながら、その技術から生み出された「美」により、現在の「日本の工芸=KOUGEI」をご覧いただくものです。
本展の開催が、日本の美術工芸の未来を切り開き、「日本の工芸=KOUGEI」が再び世界に大きな影響力を有していくことが出来る可能性を証明するとともに、世界の「陶都」とも言える工芸のまちである瀬戸市において開催されることにより、瀬戸の芸術文化振興に寄与することも出来ればと考えています。
※中学生以下、妊婦、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方は無料
※20名以上の団体は( )内の入館料
○座談会「日本美術工芸の明日」
ゲスト:加藤令吉氏(陶芸)、須田賢司氏(木工芸)、
三田村有純氏(漆芸)、村上良子氏(染織)
司会:井谷善惠氏(多摩大学グローバルスタディーズ学部講師)
日時:平成26年6月8日(日) 午後1時30分~午後3時
場所:瀬戸市文化センター文化交流館22会議室
定員:80名(満員の場合は、入場をお断りすることがあります)
※事前申し込み不要、参加費無料
○講演会「伝統を踏まえ前進する工芸-瀬戸の明日」
講師:井谷善惠氏(多摩大学グローバルスタディーズ学部講師)
日時:平成26年7月5日(土) 午後1時30分~午後3時
場所:瀬戸市文化センター文化交流館22会議室
定員:80名(満員の場合は、入場をお断りすることがあります)
※事前申し込み不要、要入館料
○スペシャルギャラリートーク
講師:井谷善惠氏(多摩大学グローバルスタディーズ学部講師)
日時:平成26年6月7日(土) 午後1時30分~
場所:美術館展示室
※事前申し込み不要、要入館料
○ギャラリートーク(当館学芸員による作品解説)
日時:平成26年6月22日(日)・7月12日(土) 両日とも午後1時30分~
場所:美術館展示室
※事前申し込み不要、要入館料
大角幸枝 銀打出花瓶「春暁」
大樋年雄 新世器「Ceremonial Tripod 2013」
春日井路子 漂夢・絆をもとめて
加藤令吉 曙光
川本敦久 大気満ちる
木村芳郎 碧釉壺
白幡 明 紅の花器
須田賢司 楓拭漆鋲装箱
武腰一憲 花器・往く
谷岡茂男 山月花籃
月岡裕二 切金砂子彩箔「動」
中村信喬 瀧津瀬
西塚龍 ピエロ
西山邦彦 深山緑風
林 曉 朱塗稜花盤
前川正治 始動
前田昭博 白瓷面取壺
三田村有純 生命在る処
村上良子 紬織着物「蓮池」
山下義人 しらいと蒟醬花器
〒489-0884愛知県瀬戸市西茨町113-3 瀬戸市文化センター内
公益財団法人瀬戸市文化振興財団業務課
TEL/0561-84-1093 FAX/0561-85-0415