INFORMATION (財団からのお知らせ)

「古瀬戸の全貌-瀬戸焼の黎明と発展-」

 

陶祖800年祭記念・せとものフェスタ2014・瀬戸市美術館特別展
「古瀬戸の全貌-瀬戸焼の黎明と発展-」

 瀬戸市には古くから陶祖伝説が伝えられています。それは、加藤四郎左衛門景正が、貞応2年(1223)に曹洞宗の開祖である道元禅師と共に中国・南宋に渡り、宋のやきものの技術を学んで帰国した後、日本各地でやきものに適した土地を探して試し焼きを行った末、ついに仁治3年(1242)、瀬戸において良土を発見し窯を築いたのが瀬戸焼の始まりというものです。この陶祖である加藤四郎左衛門景正が生きたとされる時代から800年を迎える今、瀬戸市では、陶都瀬戸の再発見と発展につなげていく「陶祖800年祭」を平成24年度から26年度にかけて展開しています。

 今回の展覧会は、陶祖が生きたとされる鎌倉時代に瀬戸で新たに生まれたやきものであり、中国陶磁等の影響を受けながら成立した「古瀬戸」について、様々な視点から明らかにするものです。
「古瀬戸」は、12世紀後期にその生産が開始され、15世紀後期の「大窯」の生産へと推移するまでの鎌倉・室町時代の約300年間にわたり瀬戸窯で生産され続けたやきものです。その内容や技術によって、中国青磁や白磁、朝鮮半島の高麗青磁等を写した灰釉が作られる前期、天目茶碗等の鉄釉が出現し、さらに器面を彩る印花文や画花文等、多様な文様が施されるようになる中期、そして日常生活容器が量産されるようになる後期の大きく3段階に分かれます。この「古瀬戸」は、日本の中世において唯一の施釉陶器であったことから、日本全国に流通していき、それにより瀬戸窯は、国内屈指の窯業地として成長を遂げていきました。

 本展では、「古瀬戸」について、その名品とともに、成立に大きく影響を与えた中国陶磁等や、窯跡出土品、約130点を展示いたします。

名  称 「古瀬戸の全貌-瀬戸焼の黎明と発展-」
会  場 瀬戸市美術館
日  程 2014年04月19日(土) ~ 2014年06月01日(日)
時  間 9時~17時(入館は16時30分まで)
※初日は10時開館
休館日:5月13日(火)
料  金 大人:500円(400円)
高大生:300円(240円)
※20名以上の団体は(  )内の入館料
※中学生以下、妊婦、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方は無料
※同時開催の「田中良和展」もご覧いただけます。
ご案内 1 ○講演会「古瀬戸の黎明」
 講師:藤澤良祐氏(愛知学院大学文学部教授)
 日時:平成26年5月10日(土) 午後1時30分~午後3時
 場所:瀬戸市文化センター文化交流館22会議室
 ※事前申し込み不要、参加費無料
ご案内 2 ○ギャラリートーク(学芸員による作品解説)
 日時:平成26年4月26日(土) 午後1時30分~
 場所:美術館展示室
 ※事前申し込み不要、要入館料
ご案内 3 ○ギャラリートーク(学芸員による作品解説)
 日時:平成26年5月18日(日) 午後1時30分~
 場所:美術館展示室
 ※事前申し込み不要、要入館料
ご案内 4 ○関連展示
 瀬戸蔵ミュージアム 企画展「陶祖伝‐陶祖伝記とその時代」
 平成26年4月19日(土)~6月1日(日)
 お問い合わせ先 電話0561-97-1190
ご案内 5 作品写真 上から
《鉄釉草花文仏花瓶》14世紀前期 高28.7cm 瀬戸蔵ミュージアム蔵
《灰釉魚文四耳壺》愛知県指定文化財 13世紀後期 高35.5cm 個人蔵
《灰釉水注》14世紀後期 胴径14.5cm 愛知県陶磁美術館蔵
《灰釉瓶子》瀬戸市指定文化財 13世紀後期 高35.5cm 個人蔵
問合せ先 0561-84-1093
瀬戸市美術館 佐々木
メールアドレス art@city.seto.lg.jp
追加資料 PDF資料